バイキンマンの楽しみ

 2017年が明けた。この年になると改めて感慨も浮かばない。どうして1日違いで趣が異なるのだろうか。それだけ自分自身に新鮮さがなくなっているということなんだろう。

 それだけでなく時代もそうだろう。若者が日枝神社に行ってお参りをする、セレモニー化していることにも驚くが。昔は年の区切りであり、往く歳への振り返りと新たな未知への期待があった神聖な年末年始だったが。それだけ過去から伝えられてきた行事やしきたりが途絶えてきたのだろうが・・・。

 

 ということで突如、命脈のない話だが映画好きの私としては評判の高かった片渕須直監督の「この世界の片隅に」を観に行った話を取り上げたい。

 

 昭和19年戦争に突入した時代の広島・呉を舞台にしたアニメ作品である。昨年からアニメ作品は勢いがある。「君の名は」だけでなくアニメ作品でも「聲の形」やセリフが入らず無音の世界で表現した「レッドタートル」など佳品も多かった。あまり評判が立ちすぎて天邪鬼的にいく気もしなかった「君の名は」もあったが。

 

「この世界」は何か予感がしてぜひ見たかった。

 さすがに観客も多い。ほとんどが若い女性。いつもはマイナーな作品で2,3人ほどの観客になれていることで身の置き場に困ったが。

 作品は、精密な絵コンテ、画像と能年玲奈改め「のん」の声も素晴らしい。精密な絵コンテ、時代考証、庶民の暮らしを淡々と描いている。

 

 主人公の「すず」の戦時中を感じさせないおおらかさ、暖かで家族同士が溶け合って暮らす家族、それを取り巻く周囲のひとびと、淡々と時代を切り取る描写に安らぎを覚える。ある意味で前年に公開された荒井晴彦監督の「この国の空」に通じるものを感じた。ボランティアも一つのゆるやかな家族であり地域といえる。

 

 今年、ボランティア活動はどんな年になるのだろう。課題も多い。会員一同、今年が初めての年と感じてスタートしたい。できることからよろしくお願いいたします。